「学校の裁量権を拡大する」としながら市教委が実際にやっていることは?
京都市教育委員会は「学校の裁量権を拡大する」としながら、実際に打ち出した施策は、「年間授業日数二〇五日」、「京都ジュニア検定」の学校実施、児童のトイレ掃除(教育予算減額で、業者委託ができなくなったため)などです。センセーショナルに打ち出す「教育改革」の中で、学校はどうなっているのでしょう。
理由も不明なまま二〇〇六年から規則化され全校実施された「二期制」と「年間授業日数二〇五日以上」。国際学力テストの順位が下がったことで、「学力がおちている」と文科省があわて、マスコミも騒ぎました。今度の京都市長選で立候補を自公民から要請されている市教育長も委員であった「教育再生会議」が結果の分析も科学的にせず、ゆとり教育のみなおしを言い出す中で、授業の一〇%増を打ち出しました。これを先取りしたのが市教委の施策です。現場の「多忙化」や保護者・子どもたちの声など一切無視されました。
「学校の裁量権を拡大する」というのなら、二期制か三期制か、授業日数をどうするかなどは、学校現場で子どもたちの実態や父母の願いをふまえ、じっくり論議して決めるべきことです。いずれも「トップダウン」で全市一斉に問答無用で押しつけています。「二期制」の強制で、「夏休み前の通知表がなくなり、メリハリがつかない」「中3なのに進路選択のための資料が夏休み前に不充分なものしか出ない」などの矛盾が噴出しています。また授業日数の変更により学校行事なども含めると一一〇〇時間を超える見込みです。夏休みの一週間短縮、春休みの前倒しなどで、京都市の子どもたちだけ、全国でも飛び抜けて授業が詰め込まれています。機械的に授業時数を増やしても、学力の向上につながらないばかりか、子どもの遊ぶ時間を奪い、疲労感を溜めさせています。
このような問答無用のトップダウンは「日の丸・君が代」の押しつけが始まって以降、多くなっています。これは、「校長中心の学校運営」として、市教育委員会いいなりの校長の独断運営を強く指導し、推進している結果です。その一方で市教委は、教職員には昨年四月より、「S・A・B・*」(*はBより更に低く、指導を要する)の四段階に評価する教職員評価システムをスタートさせたり、「優秀教員」表彰制度、「スーパーティーチャー」なる補職名をつくるなど、分断・管理を強化しています。校長からも批判の声があがっています。「上」の顔色ばかりうかがい、子どもたちの声には耳を貸さない教職員、同僚と協力せず「成果」ばかり追い求める教職員を生み出すことになりかねません。
